6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/12(日) 18:12:05.94 ID:CD2d0Fie0
しかしさすがに本当に挨拶だけというわけには勿論いかないので、俺は今度こそ会話を試みた。
「これ、実家から貰ったイチゴなんだけど……たくさん貰ったから、良かったらどうぞ」
「ご丁寧に、どうも」
無機質な声。
初めて成立した会話は、まるでロボットとの意思疎通に成功したかのような――よく分からない気持ちになった。
俺が輪ゴムで留めてある3パックのイチゴを差し出すと、彼女は一瞬受け取ろうと手を伸ばしたが、イチゴを見るとその手を止めた。
「ごめんなさい、私、こんなに食べられないです」
彼女はまたも無機質な声でそう言った。
予想外の言葉に俺は困惑する。
「そ、そんなに多いかな?ご家族で召し上がれば……」
「私、一人暮らしなので」
えっ、と声に出してしまった。
一人暮らし?
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