過去ログ - 桃子「桃が咲くまで」春「春を待てない」【咲SS】
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103: ◆oeEeLVGR7U[saga]
2013/06/23(日) 18:04:13.93 ID:9PKj3gdW0
-side 桃子


放課後のホームルームになる

「じゃあ前に出た出し物の案を書いていくんで、とりあえずやってもいいかなってやつに手を上げてな」

いずみんが黒板に前に出たらしい案を書いていく

正直クラスの出し物には興味なんてない。けど完全に逃げるわけにもいかないだろう
できれば前日までに準備して、当日は何もしなくていい展示みたいなものの方がいいんだろうと思う

「その前に、ちょっといいか?」

勢いよく挙手したのは、優希だった

「ん、なんかあるん、優希?」
「ちょっとプレゼンをさせてほしいじぇ!」

その優希は、ちょっとばかり緊張した面持ちで紙袋を取り出した
中から出てきたのは、ラップに包まれた……タコス?

「人数分作るのは無理だったから、少ししかないけど…」
「え、自分で作ったんか?」

びっくりした表情を浮かべるいずみんに、優希がタコスを手渡した

「食べるばかりで自分で作ったことなんてほとんどないから、あんまり出来は良くないけどな」
「あー、確かに盛り付けも雑やんな」

遠目では分からないけど、今まで作ったことがないというのならそんなものだろう
それにしても、わざわざタコスを作ってくるなんて…

「モモ、モモはいるか!?」

優希が突然声を張り上げた
…なんでここで私を指名するんすかね

私が無視を決め込んでいると、春が私の手をつかんだ

「ここに…」
「春っ!!」
「おお、隠れてないで食うといいじぇ!」

そして私と春にも、不格好なタコスが渡された

あー、確かに具の大きさがバラバラであんまり美味しそうには見えなかった
包んでる皮もなんか焦げてるし…

私が食べるのをためらっていると、春がラップをとって一口食べた

「どうだじぇ?」
「…40点」

きっぱりと言う春
40点っすか。あんまり食べたくなくなる評価…

「春は辛口だじょ」
「黒糖を超える食べ物なんて、この世に無し」
「なにをー、私のタコスは美味しくないかもしれないけど、この世で最強の食べ物はタコスだじぇ」
「…世迷い言を」

……ダメだ、この2人の食べ物論議なんて当てにならないし、エンドレスに平行線を辿るだけだろう

「40点はさすがに辛口やで、春」

そこに試食を終えたのか、いずみんが声をかけてきた

「せめて、53点くらいは上げたらな」
「結局赤点じゃないか!」

いずみんもそのくらいの評価ということは、やっぱりそんなに美味しくないのだろう
っていうか53点ってなんて半端な…

「そもそも、真に最強の食べ物はたこ焼やしな」
「確かにたこ焼は4天王に入れる食べ物には違いないけど、頂点に君臨するのはタコスだじぇ!」

あー、今度はたこ焼っすか
好きな食べ物で争っても平行線になるだけだというのに…


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