過去ログ - 桃子「桃が咲くまで」春「春を待てない」【咲SS】
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29: ◆oeEeLVGR7U[saga]
2013/05/18(土) 23:32:24.18 ID:pWumFHLF0
-side 塞


生徒会室に入ると、中にいるのは狩宿さんだけだった

「あれ、一人だけ?」
「持ち回りで登録票の受け取りをしてるから」

確かに、全員で待ちかまえられてもビビるな

「じゃあこれ、美術部の分ね」
「はい、名簿と確認しますから待ってください」
「まあ、確認するまでもないんだろうけどね」

名簿にも5人しか名前はないし
案の定、確認は一瞬で終わった

「はい、OKです」
「ありがと。ところで、今どのくらい出てるの?」
「まだ半分もいってないかな。受け付け初日、一番乗りで来た人がいたけど、あとはぼちぼちって感じで」
「そうなんだ、ちなみに誰?」
「龍門渕さん、キャッチボール部の」
「……ああ」

妙に納得してしまう
直接話したことはないけれど、部長会議でも目立ちたがりな性格はよく伝わってきた

「提出順に対戦決めるくじ引きするんだよね」
「そう、だから一番に出せば、一番最初に引ける」

目立つなら、やっぱり一番に引きたいだろうなぁ
どうせくじなんだから、何番目に引こうとそんなに変わらない気はするけどね…

「じゃあそういうことで、よろしく」
「はい、お疲れ様でした」

用も済んだので、私は部室に向かうことにした

「おつかれー」

そう言って部室に入ると、中にいるのは3人だった。エイスリンがいない…

「あれ、エイちゃんは?」
「今日は辻垣内さんのとこだよ」
「そっか」

胡桃の返事に、今日は留学生が集まる日だったのを思い出した

相変わらず、シロは椅子に座ってぼーっとしている
豊音と胡桃が向かい合って座って、何かの冊子を開いていた

「何見てるの?」
「部活の名簿だよー」
「豊音が作戦会議がしたいって聞かなくって」
「まだ早いのに…。ダル」

大げさにため息をつく胡桃と、いつものように関心の無いシロ
おおかた、部活対抗戦に誰が出てくるかとかそういうことを話してたんだろうな…

「まだ登録票半分も出てないって言ってたよ。次の部長会議の時には大体わかってくるから、作戦会議はそのあとでいいよ」
「じゃあ私たちのオーダーを決めようよー」
「それも相手によりけり、状況のよりけりだけどなぁ…」

基本オーダーを決めておいてもいいけど、勝っているから先に豊音を出すとか、いろいろ考えられるだろうし
それでも納得していなさそうな豊音に、胡桃が言う

「豊音、当日のオーダーはシロが迷いながら決めるから」
「そっか、迷った結果ならきっといいオーダーになるよね」
「……そんな都合よくいかない」

オーダー決めにもシロのマヨイガは通用するんだろうか…
まあ、そうでなくてもシロに丸投げしたっていいけどさ。その方が確かにいい方向に転がるような気もするし

そんなこんなでダラダラとしゃべっていると、エイちゃんから電話がかかってきた


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