過去ログ - 桃子「桃が咲くまで」春「春を待てない」【咲SS】
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◆oeEeLVGR7U
[saga]
2013/05/24(金) 01:02:44.82 ID:5OTq6rQ+0
-side 桃子
-自室
先輩からもらった台本を読み終えて、ため息をついた
先輩の言葉を思い出す
『この台本を読むと一番しっくりくるのは、モモ、お前なんだ』
確かに、この台本は私を意識して書かれたように思えた
――人から存在を感じられない
物語の題材としては、悪くはないのだろう
真実は小説よりも奇なりなんて言うけれど…
「…私にこれを演じろっていうんすか」
人から見てもらえない、触れてももらえない少女――桃花(とうか)
その少女を唯一見ることができるもう一人の少女――つぼみ
この2人を中心に進む物語。というかほとんどこの2人だけで話が進む
「……これが、先輩の答えなんすか」
私が桃花を演じ、先輩がつぼみを演じるのだとしたら…
何が足りないんだろう
どうしたら先輩の隣に並ぶだけの資格を得られんだろう
どれだけ必死に走っても追いすがっても、先輩はどんどん先に行ってしまう
この距離は埋められない…
離れていた時間
離れていた距離、それを埋めたくて私は必死だった
高校に入って、先輩は生徒会の副会長をやっていて
先輩は少ない人数だけど演劇部をまとめていて
みんなに頼られて、その信頼に応えていく…
私だけを見てほしいなんて、そんな病んだことを考えているわけじゃない
ただ、先輩にふさわしいと思える自分になりたい、それだけ
麻雀で強くなって…
誰からも見破らないステルスを身に着けて…
そしたら先輩にふさわしい私でいられると思っていたのに…
「違うんすか……」
それ以外の生き方なんて知らないのに
誰でもいいから教えてほしい
どうしたら、先輩の隣にいられるのか……
今のままでは、2人の世界は交わらない
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