過去ログ - 桃子「桃が咲くまで」春「春を待てない」【咲SS】
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53: ◆oeEeLVGR7U[saga]
2013/05/28(火) 23:26:27.16 ID:3fg0BOOz0
-side 憧


仕方なく、滝見さんの後ろに座る

はぁ、せっかく人数余ってフリーだったから咲の対局を見ようと思ってたのにな…
まあ授業だから仕方ないか

滝見さんは割と私に近い打ち方をするけど、攻めるために鳴く私に対して、流すというか守るために鳴くって印象かな
他のクラスの人の打ち筋をじっくり見る機会もなかなかないし、参考にさせてもらおう

「ロン、3900!」
「…はい」

東1、立ち親の南浦さんがしずに振り込んだ

しずがボウリング部に助っ人として入れようとしている、南浦さん
灼さんは許可したみたいだけど、実際のところしず以外とは面識がないのに入れて大丈夫なのかなって不安はある

まあ、その打ち筋も含めて確認させてもらうわよ

東2、親は滝見さんになる
…うーん、これは逆に凄いな。10種12牌、国士狙うしかないって感じの手だわ

けどそのあとサクサクと入って、5巡でまさかの国士テンパイ
しかも1枚は被った北を捨ててるから、この巡目で国士を張っているとは思わないだろう

一萬が出れば国士
ヤバイなぁ、後ろで見てるから顔に出さないようにしないと
でも他人の役満テンパイでもドキドキしちゃうのよねぇ

と思ってたら…

「ロン」
「え、もう?」
「国士無双、48000」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

しずが振り込んだ。これは流石に止まらないかな、それに南場になれば稼げなくなるから東場のうちにって気持ちもあっただろうし
そんなしずの叫び声にみんなが振り返る

「しず、あんまり大声出さないの」
「あっ、ううっ…」

回りが自分に注目しているのに気づいて、うつむいてしまうしず
まあショックなのはわかるけど…

それを見て、滝見さんはゆっくりと頭を下げた

「えっと、ごめんなさい。邪魔しちゃって」
「あはは、まさかほんとに役満直撃されるとは思わなかったよ…」

これで、しずのトビで終了
けど南浦さんも最初に振り込んで配給原点以下だから、結局二人の勝負の決着は付かなかったことになる

「……ちゃんと向き合って決着をつけなさいってことなのかしらね」

南浦さんがため息をつく

「何もできないまま2着でしたね…」

和は拍子抜けした感じだった
渋々サシウマ勝負を了解したのに、あっという間に終了。しかも結局サシウマの決着がつかなかったとなればそうなってしまうのもしょうがないか

「うわぁ国士か、すごいね☆」

いろんな卓を見て回っていた瑞原先生が滝見さんの手を覗き込んだ

「あ、先生。早く終わってしまったんですが、どうしましょうか?」
「とりあえず記録を取って考査に使う対局は回数決まってるから、次の対局になるまでは東風とかで回しておけばいいよ☆ 他の人の対局を見てもいいしね」
「分かりました」

和の質問に先生が答える
ん、じゃあもう記録係のお役は御免ってことだよね

「じゃあ私は咲のところに行くから」

結局南浦さんの打ち方を見る間もなく終わってしまったけど。でもそれは、きっと近いうちに見ることになると思うんだ
だって、あのしずが一緒に打ちたがってるんだから。しずはそう簡単には諦めたりしないわよ、南浦さん


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