過去ログ - 桃子「桃が咲くまで」春「春を待てない」【咲SS】
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75: ◆oeEeLVGR7U[saga]
2013/06/06(木) 02:12:06.59 ID:Vl78IKUj0
-side 優希

-放課後
-1年11組


「それじゃあ、ホームルームおしまい。気を付けて帰るんだぞ☆」

瑞原先生が教室を出ていく
さっそく私はロビー活動に勤しむことにした

まずはしっかりと足元を固めるのが大事!

「モモ! モモはいるか!」
「……なんすか?」
「おおぅ、ほんとにいたじぇ」
「呼んでおいてそれもないと思うっすけど…」

ため息をつくモモ
けど、私はそんなのお構いなしで用件を伝える

「明日のクラスの出し物の投票にはタコス屋をお願いするじぇ!」
「……何かと思えば、そんなことっすか?」
「そんなこととはなんだじぇ、これは聖戦だじょ!」

なんでもいいやという空気に流されてタコス屋以外の何かに決まることは許されない
クラスの出し物をタコス屋にすることは私の使命!

だというのにモモはまったくやる気のない表情
まあやる気があろうとなかろうと、とにかくタコス屋にさえ投票してくれれば問題ない

「やる気があって結構やなぁ」

そこにカバンを背負った泉がやってきた
学級委員の泉にもしっかり根回ししておかないと、だじぇ

「いずみんもタコス屋に1票入れるといいじぇ!」
「そんなに熱心なら、うちの代わりに仕切ってくれてもええで」
「それはお断りするじぇ」

私がやりたいのはタコスの味見係であって、別に屋台を仕切りたいわけじゃないからな!
けれど、私の即答を見て泉はため息をつく

「…単にタコス食べたいだけやろ」
「それ以外の理由があるというのか?」
「食べてばっかりで働かへんのやったら、タコス屋には入れられへんなぁ」
「そんな非人道的な脅迫は許されないじぇ!」
「働かざる者、食うべからずや!」

くっ、泉のくせに正論を言うとは生意気な…

「わ、わかったじぇ。味見係として精いっぱい働くじぇ」
「結局食うとるやないか!」
「他にいったいどんな仕事をしろというんだじぇ!」
「屋台の設営、材料の手配、機材の手配、看板作り、いろいろあるやろ!」
「そんなのは他の人がやってくれるじぇ」
「だから働かへんなら食わせへんで」
「モモぉ、いずみんがいじめるじぇ…」
「100%、泉が正論っすよ」

モモに泣きつこうとしたけれど、冷たくあしらわれた
くう、なんて世知辛い世の中なんだじぇ…

けどこれくらいで、諦めるわけがないじぇ!

「と、とにかく他にやりたいことがなければタコス屋に入れるべきだじぇ。モモだって昨日はタコス屋がいいって大絶賛だったしな」
「別にそこまで絶賛はしてないっすけど」
「む、じゃあ中絶賛だったのか!?」
「絶賛に中とか小とかあるんすか? っていうかそもそも絶賛もしてないっすけど」
「裏切り者!」

うう、昨日タコス屋がいいって言ってたのに
重大な裏切り行為だじぇ…


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