109: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:26:05.17 ID:zRpkF4zAO
この世界に迷い込んで数時間。
あまりに多くの死を見すぎた。
この世界は死が多すぎる。
110: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:28:09.95 ID:zRpkF4zAO
ヒラリマントをジャイアントスイングのように振り回したところで殺傷には至らない。
館内にいる兵士全員を逃がすなど不可能だ。
111: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:29:26.20 ID:zRpkF4zAO
ジャイアンのシャツが大きくはためく。
巻き上げられた砂利が頬を打つ。
堪らず目を塞いだ。
112: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:30:14.22 ID:zRpkF4zAO
灰色の半球体が地面に横たわっていた。
ジャイアン(石ころ帽子が脱げた!!!!)
113: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:30:53.17 ID:zRpkF4zAO
言葉を失い尻を地に下ろす。
見上げた視界に写るべき空の青は、巨大な肌色によって大部分が覆い隠されていた。
万事休す、絶体絶命、四面楚歌。
114: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:38:13.27 ID:zRpkF4zAO
ジャイアンの右斜め前に立っていた15メートル級の巨人が手を伸ばしてくる。
痩せている。
髪の毛がカールしている。
115: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:39:14.00 ID:zRpkF4zAO
太陽を覆い隠していた巨大な手が、一瞬で視界から消えた。
ズドオォォォォォォォンッ
116: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:40:03.83 ID:zRpkF4zAO
体長は先ほどのカールヘアの巨人と大差ない15メートル級だが、痩せ型だった先ほどの個体と違い、全体的に筋肉質で引き締まった身体をしている。
そして何より、猛禽類のように鋭い眼光が印象的だった。
個体によって表情の違いはあれど、総じて不気味という印象が先立つ巨人達の中にあって、この個体は比較的精悍な顔立ちと言える。
117: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:41:19.87 ID:zRpkF4zAO
では、この精悍な顔立ちの巨人はその奇行種という事だろうか?
そんな考えを巡らせていると、奇行種とおぼしき巨人が左足を一歩踏み出した。
それと同時に右足を宙に浮かせ、身体を前に倒す。
118: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:42:42.82 ID:zRpkF4zAO
マッハの域へと達した右足はジャイアンの真横を通過。
その背後に群がっていた3メートル級の巨人3体を一瞬で肉片に変えた。
だがまだその勢いは止まらない。
244Res/129.97 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。