113: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:30:53.17 ID:zRpkF4zAO
言葉を失い尻を地に下ろす。
見上げた視界に写るべき空の青は、巨大な肌色によって大部分が覆い隠されていた。
万事休す、絶体絶命、四面楚歌。
114: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:38:13.27 ID:zRpkF4zAO
ジャイアンの右斜め前に立っていた15メートル級の巨人が手を伸ばしてくる。
痩せている。
髪の毛がカールしている。
115: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:39:14.00 ID:zRpkF4zAO
太陽を覆い隠していた巨大な手が、一瞬で視界から消えた。
ズドオォォォォォォォンッ
116: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:40:03.83 ID:zRpkF4zAO
体長は先ほどのカールヘアの巨人と大差ない15メートル級だが、痩せ型だった先ほどの個体と違い、全体的に筋肉質で引き締まった身体をしている。
そして何より、猛禽類のように鋭い眼光が印象的だった。
個体によって表情の違いはあれど、総じて不気味という印象が先立つ巨人達の中にあって、この個体は比較的精悍な顔立ちと言える。
117: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:41:19.87 ID:zRpkF4zAO
では、この精悍な顔立ちの巨人はその奇行種という事だろうか?
そんな考えを巡らせていると、奇行種とおぼしき巨人が左足を一歩踏み出した。
それと同時に右足を宙に浮かせ、身体を前に倒す。
118: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:42:42.82 ID:zRpkF4zAO
マッハの域へと達した右足はジャイアンの真横を通過。
その背後に群がっていた3メートル級の巨人3体を一瞬で肉片に変えた。
だがまだその勢いは止まらない。
119: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:43:10.23 ID:zRpkF4zAO
到底有り得ない能天気な解釈かも知れない。
だが、そう思えてならなかった。
120: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:43:58.18 ID:zRpkF4zAO
ジャイアン(早く取り戻さねぇと・・・!!)
そう思った次の瞬間、頭上から声が響いた。
121: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:44:28.15 ID:zRpkF4zAO
女兵士「任せて!」
ミカサ。
122: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 21:44:55.19 ID:zRpkF4zAO
何より、石ころ帽子さえ回収できればジャイアンの安全は確保される。
わざわざ危険を侵してもらったところで、お互い何も得がない。
やめさせないと。
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