150: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/16(木) 23:40:27.03 ID:zRpkF4zAO
怖かった。
悲しかった。
気が狂いそうだった。
ジャイアンはもとより、ハンナとてまだまだ年端のゆかぬ子供だ。
今日この街を襲った惨劇は、あまりにショックが大きすぎた。
しかしジャイアンはハンナを、ハンナはジャイアンを、お互いに相手を守らねばならないという責任を感じ、それだけを糧に地獄を耐え抜いてきた。
精神はとうの昔に限界を迎えていた。
泣く事を許して欲しかった。
そして、もう頑張らなくて良いと誰かに言って欲しかった。
ピクシスの言葉は、二人の心が欲していた物を全て満たしてくれた。
失った物は多く、刻まれた悲しみはあまりにも深い。
その痛みを少しでも洗い清めようとするかのように、涙は留まる事を知らず瀧のように流れ落ちる。
快晴の青空の下、ジャイアンとハンナの打ち鳴らす命の叫びは、いつまでもいつまでも鳴り響いていた。
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