過去ログ - ジャイアン「進撃の巨人?」
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168: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/17(金) 00:10:14.67 ID:Z02gmNmAO
ハンナ「違うわ。確かに一瞬、自暴自棄になってこのまま巨人の口に飛び込んでやろうかって思った事もあったけど、今はまったくそんな事考えてない。」

ジャイアン「じゃあ・・・」

ハンナ「・・・・・・少し、私の話をしても良い?」
以下略



169: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/17(金) 00:11:22.08 ID:Z02gmNmAO
ハンナ「訓練兵になったのも単なる世間体。5年も平和が続いたんならもう大型巨人なんて来ないんじゃないかって、割りと本気で思ってて。」

ハンナ「だから訓練を終えたら駐屯兵団でダラダラ過ごして、後は適当なタイミングでフランツと結婚して引退すれば良いや〜、それでフランツが憲兵に昇格にでもなれば御の字〜、なんてね。それぐらいにしか考えてなかったの。」

ハンナ「当然、二人とも調査兵団になるつもりなんて更々なかったわ。調査兵団を目指してる人を見て立派だって思う反面、ちょっと熱血すぎて付いてけないって冷めた目で見てたの。」
以下略



170: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/17(金) 00:12:02.32 ID:Z02gmNmAO
ハンナ「でも、先週のトロスト区の一件で考えが変わった。それはね、タケシくん。あなたのお陰でもあるの。」

ジャイアン「俺?」

ハンナ「えぇ。フランツは命懸けであなたを守った。あの消極的だったフランツが『兵士の誇り』なんて言葉まで口にしてね。」
以下略



171: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/17(金) 00:12:34.28 ID:Z02gmNmAO
ハンナ「あなたを守りたいって私も思った。そして、トロスト区奪還作戦で仲間が次々と死んでいくのを見て、もう誰も死んで欲しくない、この仲間たちを一人でも多く守りたいって思った。」

ハンナ「私みたいな思いをする人をこれ以上増やしたくない、って。」

ハンナ「単に辛い思いをしすぎて麻痺しちゃっただけかも知れないけどね。けど、それでも良いの。私はもう逃げない。」
以下略



172: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/17(金) 00:13:41.12 ID:Z02gmNmAO
ハンナ「もちろん死にたいとは思わないわ。でも、誰かがやらなきゃいけない。そうしないと、いつまで経っても巨人を倒せない。」

ハンナ「少なくとも我が身のかわいさから駐屯兵団に逃げ込んで、悲しみを調査兵団に押し付けるのは間違ってる。フランツが生きてたら、きっとそう言うわ。」


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173: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/17(金) 00:17:22.14 ID:Z02gmNmAO
ジャイアン「・・・・・・その事を報告する為に・・・来たのか?」

ハンナ「そうよ。明日の朝、私たちはそれぞれの兵科へ入団するの。一度調査兵団となってしまったら、いつ死んでもおかしくない。だからまだ訓練兵でいられる今日の内に、あなたに伝えたかった。」

ジャイアン「そっか・・・」
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174: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/17(金) 00:19:38.38 ID:Z02gmNmAO
ジャイアン「はっ?」

ハンナ「あなたが巨人を倒した時と、ガスボンベを取ってきてくれた時よ。」

ジャイアン「あぁ。」
以下略



175: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/17(金) 00:20:29.95 ID:Z02gmNmAO
会話が途切れた。

人々の話し声や噴水の水飛沫、行き来する荷台の車輪の音などが混ざり合い、喧騒という名の静寂となって二人を包む。

何か二の句をつぐべきか否か、ジャイアンは迷った。
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176: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/17(金) 00:21:27.07 ID:Z02gmNmAO
ハンナ「さてと。そろそろ行こうかな。」

ジャイアン「帰るのか?」

ハンナ「えぇ。兵科が決まったら今いる訓練宿舎を出なきゃいけないから。今日の内に荷物の整理をしたいの。」
以下略



177: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/17(金) 00:22:03.90 ID:Z02gmNmAO
ジャイアン「も、もらえねぇよ!」

ハンナ「良いの。」

ジャイアン「良くねぇよ! フランツさんの形見じゃねぇか! ハンナさんが持ってるべきだろ!」
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178: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/17(金) 00:22:49.61 ID:Z02gmNmAO
ハンナ「だからせめて、あなたと私とフランツが同じ時間を過ごしたという証拠を持っていて欲しいの。」

ジャイアン「ハンナさん・・・」

ハンナ「私達の間に、確かに絆が存在しているという、その証拠を。」
以下略



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