59: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/15(水) 23:32:52.79 ID:TfqNgOsAO
その手に握られた赤い布は、英雄の凱旋を告げる戦旗のごとく風にはためいている。
だが、巨人の突進の勢いがそれで止まったワケではない。
両手を跳ね上げられ、エビ反りの状態のまま腹這いにジャイアンへと突っ込んで来る。
60: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/15(水) 23:33:45.03 ID:TfqNgOsAO
ヘッドスライディングの勢いそのままに宙へと投げ出された巨人はジャイアンの、更にはハンナの頭上すら飛び越え、大きく弧を描きながら落下してくる。
ジャイアンは後ろを振り返り、今まさに地上へ帰還しようとしている怪物を睨み付けた。
素早くヒラリマントを左手に巻き付けると、猛然と巨人に向かって突進を開始する。
61: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/15(水) 23:34:26.68 ID:TfqNgOsAO
巨人は頭から落下してきている。
その頭頂と地面の間の距離はもはや1メートルもない。
だがその両者が衝突を迎えるよりも先に、ジャイアンの右拳が巨人の後頭部を打った。
62: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/15(水) 23:35:31.73 ID:TfqNgOsAO
その拳の威力はあまりに凄まじく、周囲の空気が弾き飛ばされ強烈な突風、いや、爆風を生み出した。
通りの両脇を固める建物が爆風に煽られ、ドアや窓ガラスがガタガタと音を立てている。
巨人の頭部はその衝撃に耐えきる事ができず、頭頂からうなじに到るまでの部位がバラバラに砕けて千切れ飛んだ。
63: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/15(水) 23:37:11.07 ID:TfqNgOsAO
ジャイアン「ざまぁ見ろ!」
ハンナ「・・・あっ・・・あっ・・・」
64: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/15(水) 23:38:14.30 ID:TfqNgOsAO
巨人を投げ飛ばし、素手でその身体を粉砕し、葬る。
そんな事が人間にできる筈がない。
できる筈がない・・・のに・・・。
65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/15(水) 23:43:03.18 ID:54c5zc3O0
ジャイアンかっけー!
66: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/15(水) 23:46:43.20 ID:TfqNgOsAO
>>65
映画仕様のきれいなジャイアンですwww
67: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/15(水) 23:47:25.29 ID:TfqNgOsAO
―トロスト区 家屋の屋根―
ハンナ「・・・・・・別の世界・・・未来の技術で作られた道具・・・」
ジャイアン「・・・・・・。」
68: ◆51UnYd7yHM[saga]
2013/05/15(水) 23:48:15.34 ID:TfqNgOsAO
ジャイアン「いや、『分からない』って・・・。避難するとか、他の巨人を倒すとか」
ハンナ「無理よ。立体機動装置がガス切れだもの。」
ジャイアン「その腰に付いてる機械か。」
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