6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:03:56.50 ID:lqAVt1v7o
 ボク、こっちだから 
  
 「おう、そうか」 
  
 そう言ってまた歩き出したボクの隣に、また彼が並ぶ 
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:05:43.42 ID:lqAVt1v7o
 ボクの家、ここ 
  
 「ん、そうか。それじゃ、また明日な」 
  
 結局最後まで着いてきた彼にそう告げると、彼からやっと言葉が返ってきた 
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:07:38.60 ID:lqAVt1v7o
 「オッス、おはよう」 
  
 ……おはよう 
  
 昨日のなんだったのかという感情は、今日のコレですべて解消された 
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:08:31.88 ID:lqAVt1v7o
 「教科書貸してくれねぇ?忘れちまった」 
  
 ……はい 
  
  
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:08:58.98 ID:lqAVt1v7o
 「食堂行こうぜー」 
  
 うん、いいけど 
  
 二つ目、彼は基本的に弁当などを持参しない 
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:09:27.12 ID:lqAVt1v7o
 そして最後に 
  
 「オッス、待たせちまって悪いな」 
  
 ……いいよ、ボクも今終わったところだから 
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:10:02.91 ID:lqAVt1v7o
 無言のまま並んで歩く街並み 
 聞こえるのは二つの鎖の音だけ 
 もう慣れてしまったそれを、ボクは少し違う気持ちで聞いていた 
  
 「ほらこれ、俺とお揃い。どうよ?」 
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:11:07.45 ID:lqAVt1v7o
 一年ぐらい一緒にいて分かったことは 
  
 「先輩、付き合ってくださいっ!」 
  
 「あー……んー……ゴメンな」 
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:13:27.22 ID:lqAVt1v7o
 可愛い子だったのに、よかったの? 
  
 「茶化すなよなー……これはこれで大変なんだぞ」 
  
 頭を掻きながら、そう言う彼の首元で、ボクが上げた手作りのチェーンアクセサリーが揺れた 
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:13:53.95 ID:lqAVt1v7o
 「美味いなこれ」 
  
 ……うん、おいしい 
  
 いつもの帰り道、ボクが見つけた穴場のたい焼き屋に彼を連れて行く 
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:14:25.35 ID:lqAVt1v7o
 「それじゃ、また」 
  
 うん、また 
  
 もう何回と繰り返された挨拶を、ボク達は交わす 
26Res/9.72 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
板[3] 1-[1] l20 
	このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
	もう書き込みできません。