9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:08:31.88 ID:lqAVt1v7o
 「教科書貸してくれねぇ?忘れちまった」 
  
 ……はい 
  
  
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:08:58.98 ID:lqAVt1v7o
 「食堂行こうぜー」 
  
 うん、いいけど 
  
 二つ目、彼は基本的に弁当などを持参しない 
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:09:27.12 ID:lqAVt1v7o
 そして最後に 
  
 「オッス、待たせちまって悪いな」 
  
 ……いいよ、ボクも今終わったところだから 
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:10:02.91 ID:lqAVt1v7o
 無言のまま並んで歩く街並み 
 聞こえるのは二つの鎖の音だけ 
 もう慣れてしまったそれを、ボクは少し違う気持ちで聞いていた 
  
 「ほらこれ、俺とお揃い。どうよ?」 
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:11:07.45 ID:lqAVt1v7o
 一年ぐらい一緒にいて分かったことは 
  
 「先輩、付き合ってくださいっ!」 
  
 「あー……んー……ゴメンな」 
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:13:27.22 ID:lqAVt1v7o
 可愛い子だったのに、よかったの? 
  
 「茶化すなよなー……これはこれで大変なんだぞ」 
  
 頭を掻きながら、そう言う彼の首元で、ボクが上げた手作りのチェーンアクセサリーが揺れた 
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:13:53.95 ID:lqAVt1v7o
 「美味いなこれ」 
  
 ……うん、おいしい 
  
 いつもの帰り道、ボクが見つけた穴場のたい焼き屋に彼を連れて行く 
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:14:25.35 ID:lqAVt1v7o
 「それじゃ、また」 
  
 うん、また 
  
 もう何回と繰り返された挨拶を、ボク達は交わす 
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:15:09.52 ID:lqAVt1v7o
 「お疲れ様です、先輩っ!タオル、どうぞ」 
  
 「あぁ、すまんな」 
  
  
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:15:42.87 ID:lqAVt1v7o
 「何してんだ?お前」 
  
 ……別に 
  
 並んで歩く彼の背は、出会った時よりも大分伸びて 
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