過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ -SS速報VIP

過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ

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11:1[saga]
2013/05/20(月) 08:51:43.76 ID:ADTgBeat0

「それは、やめといたほうがいい」

「何でよ？」

「アンタはアタシと同じ、近接スピードタイプだ。動き回って、相手の隙をついて一撃打ち込むのが得意さ。
マミみたいに遠距離から火力に任せてバカスカ撃ち込むタイプじゃないんだ」

「……」

「それに、マミみたいに必勝パターンを持っている訳じゃない。相手に合わせて戦い方を変えていくんだ。
アタシはそうしているよ」

「私にもそうしろって？」

「無理に、とは言わないよ。アタシはマミみたいな戦い方ができないからそうなっただけで、
アンタなら剣を一杯出せるみたいだし、さっきみたいなことはできるんだろうけどさ。
でも、やっぱりそれは効率が悪いでしょ。
魔力だって無限にある訳じゃねえんだしさ、早いとこ自分なりのやり方ってのを見つけるべきだよ」

「あたしなりの、やり方……」

　さやかは顎に手をあて考え込む。

　杏子の言う通り、さやかはスピードを生かして戦うタイプだと自分でも思っていた。
だから、初めての魔女戦でも神速の剣を繰り出した。

　確かにマミに憧れて、その戦い方を真似た。
しかし、自分でもどこかそれに違和感を感じていたのは事実。
つまり、それはさやかに合ったやり方じゃないということだ。

「次に使い魔か魔女が出たら、アタシが手本を見せてやるよ」

「うん。分かった」

　さやかは大きく頷いた。それを見て、杏子は少し眉を顰めた。

「何？」

　首をかしげて問う。すると、杏子はプイッと顔を背けてしまった。
そして、またぶっきらぼうな調子で「次行くぞ」と言う。

　素直じゃない杏子の様子に苦笑しつつ、さやかは付いて行った。

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