過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ -SS速報VIP

過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ

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206:1[saga ]
2013/06/02(日) 22:09:45.69 ID:NNmWAoeO0

　アイツも来ているのか……。

　大体見当はついた。
まあ、ほむらと行動を共にしていることも多いみたいだし、これは不思議じゃないか。
それより、不思議なのが自分と同じくグリーフシードのために他者の犠牲を顧みないと思っていたほむらが
こんなふうに杏子を助けていることだった。

　そんなことを考えながら、杏子は体から徐々に倦怠感が抜けていくのを感じていた。

「無茶をして……！！」

　キッと杏子を睨みつけながら、ほむらはひどく心配そうな声で責め立てる。

　そのほむらの表情に、杏子の心の中が暖かくなる。

　そんなふうに、必死で心配されたことなんて、長い間なかったから。
なんだか懐かしい気持ちになったから。

　こんな状況でも、そのほむらの優しさが杏子にとっての救いとなった。

　徐々に全身に漲ってくる力。
杏子はようやく手足を動かせるようにはなったが、相変わらず腹に穴が開いたままだった。

「傷がひどい……。治療は、ちょっと待ってて」

　ようやく浄化が終わったソウルジェムから二つのグリーフシードを離し、ほむらは呻くように呟いた。

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