過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ -SS速報VIP

過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ

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318:1[saga ]
2013/06/12(水) 22:52:48.96 ID:vfACHmue0
「そうですか。それじゃあ仕方ないですねえ」

「はあ。もう一度お願いしますけど、今言ったことは他言無用でお願いしますよ」

「分かってますって」

　嘘を記事にしたりはしませんから。

　心の中でそう付け足し、文は大きく頷いた。

　文の信条は、裏の取れた情報以外記事にしないこと。
美鈴がついたような嘘を新聞に書くことはあり得ない。

「じゃあ……」

「あ、そうだ！」

　そろそろ帰りたくなってきたのだろう、そんな雰囲気で口を開いた美鈴を、文は大きな声を出して強引に引き留める。

「な、何ですか？」

　まだ何かあるのかと、眉を顰める美鈴。

「いえ。大したことではないんですが」

　文は先程からと変わらない愛敬を振り撒き、

「ガーデニングの件は、いつにしましょう？」

　一瞬ポカンとした美鈴。昨日のことがあって忘れていたのだろうか？

　すぐに我に返って、取り繕うようなぎこちない笑みを浮かべた。

「あ、ああ。あのことですか。
……そうですねえ、最近はちょっとごたごたしてるんで、もうしばらく先でいいですか？」

「分かりました。でも、あんまり先だと花が変わっちゃいますね」

「ええ。あ、そう言えば！」

　ポンと手を叩く美鈴。文は首をかしげた。

「今日、守矢神社の風祝さん――――ええと、東風谷早苗さんにいくつか花の種をあげることになってたんですよ。
あの子も花には興味があるみたいで」

　そう意外でもない名前が飛び出した。
あの現人神は女の子女の子していそうだし、守矢神社の境内に綺麗な花が咲いているのも文は知っていた。

「早苗さんですか？　彼女もお花が好きらしいんですよ。神社にも結構お花があって」

「そうなんですか？　まあ、もしあれなら、早苗さんに取材するのもありかもしれませんよ」

　美鈴は人差し指を立てながら言った。
先程の腹の探り合いよりは、幾分かリラックスした表情だ。
文も詮索はもう終わったので、いつもの記者モードで話す。

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