過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ -SS速報VIP

過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ

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562:1[saga]
2013/07/21(日) 22:19:21.76 ID:IACn5YQp0

　今言った言葉は、そのまままどかに返ってくる。

　それはさやかとのこと。
さっきだって、まどかはさやかを止めることができなかった。
拒絶されたことに怯んで、足を止めてしまった。

　そんなのでは、さやかの親友は名乗れない。
ふさわしいと思えない。
さやかが傷ついて、苦しんでいるのに、自分は慰めの言葉一つ掛けてやれなかった。
彼女のことを想うなら、そうするべきだった。
先程からその後悔ばかりがまどかの頭を巡り続けている。

　確かに、フランとマミと違って、まどかはさやかに対して責任を持つことはない。
さやかが怒って、傷ついたのはさやか自身の感情による。
だからまどかのせいではないし、さやかを引き留められなくてもまどかが悪いとは言えない。
そもそも、まどかは責任なんて負ったことがなかった。

　何故なら、子供だから。

　子供だから、本来人として負うべき責任なんてものは、親や教師が肩代わりしてくれた。

　でも、とまどかは思うのだ。

　だからってまどかにだって責任を負わなければならないことだってないとは言い切れない。

　さやかのことがそうじゃないのか？　
傷ついている親友に手を伸ばさないのは、責任を放棄したことじゃないのか？

　さっきの、フランとさやかの言い合いだってそうだ。

　フランと言い合いながら傷ついて行くさやかを、まどかはただ見ているしかなかった。
どうしても、どちらかの意見を否定することができなかったからだ。
どっちも正しいように思えたからだ。

　まただ。またなのだ。

　また自分が優柔不断だったせいで誰かが傷ついてしまった。
本当なら、二人が言い合いを始めた時に仲裁に入るべきだった。
さやかとフランがグリーフシードのことで言い合いを始めた時は間に割って入れたのに、さっきは入れなかった。

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