過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ -SS速報VIP

過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ

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723:1[saga ]
2013/08/24(土) 23:16:20.03 ID:mM9umwv70

　思い返してみれば、馬鹿馬鹿しいことこの上ない。
何をやってるんだと、過去の自分を殴り飛ばしたくなるくらい腹立たしい。
けれど、自分自身に腹を立てても、状況は何も改善しないし、むしろ悪化していくだけ。
だから、必死で怒りを抑え、改善への道を、マミが救われる方法を、考えていた。

　マミが部屋で暴れて、そこから飛び出したのが八日前。
それからフランも部屋を飛び出し、右も左も分からぬ街を彷徨った。
マミを助ける方法考えつつ、見知らぬ異国の街を歩き回り、何度も何度も恐ろしい目に遭った。

　ある時は、悪そうな顔をした人間に追い掛けられ、
ある時は豚のように太った男に追い回され、
ある時は制服を着た連中に絡まれ、
ある時はチビでデブな男と喪服のような真っ黒な格好の不吉な男の二人組に目をつけられ、
ある時は踏切（後で知った）の中で電車に轢き殺されそうになり、
ある時は猛スピードで走る車に恐怖した。

　人間の街は危険で一杯だった。
元の力があれば、全部粉砕できたけれど、生憎今のフランは見た目相応の力しかない。
それでも、マミの方が苦しんでいるんだと自分に言い聞かせ、必死で這い回った。
（でも、さっさと迎えに来なかった咲夜は恨んでいいよね？　もっと早く来てくれていたら、もっと早くマミと会えたのに）

　結果、昨日雨宿りしていたバス停でまどかたちと出会い、さやかと一悶着あったものの、
まどかの家に招待され、およそ一週間ぶりに風呂に入り、美味しい料理に舌鼓を打つことができた。
マミのことを考えると、申し訳ない気持ちで一杯になったが、生理的欲求には勝てなかったし、
自分が元気でないとマミも助からない。

　
　マミの状態は何となく分かっていた。
眷属だから血の繋がりがあるからだろう。
直感とか、第六感とか、いかにもなアレで、本能的に察知できるらしいのだ。
今のところ、マミは死んではいないというのはフランの心を安心させた。
それでも、何度か危ない目に遭っている気がしたが、それは咲夜のせいだろうか？　
とすると、やっぱりこの駄メイドにはお仕置きが必要なようだ。

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