過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ -SS速報VIP

過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ

↓ 1- 覧 板 20

725:1[saga ]
2013/08/24(土) 23:19:24.81 ID:mM9umwv70

　フランは取り敢えず、まずは杏子に向かって言葉を投げかけた。

「赤い槍使いさん。あのね、マミを離してあげてくれないかしら？　ここから後は私に任せてくれていいから」

　いきなり声をかけられて、杏子は戸惑ったような表情になる。
それまでフランはマミと見つめ合っていたので、急に話しかけられるのは意外だったのだろう。
だが、それも少しの間で、彼女はすぐに「ああ」と返事をして、槍をマミから外した。

　マミがその場に崩れ落ちる。腕だけ動かしてもがいているのは、足が動かないからか。

　マミの上体は、胸から上が右に１００度ほど捻じれていて、当然脊髄は引き千切られているだろう。
そのホラー映画宜しくの姿に、フランは首を振る。
グロテスクだとは思わないが、あまりにも哀れで、見ていられなかった。

「取り敢えずね、マミ。その姿を何とかして頂戴。そのままだと、さっき食べたグラタンを戻しそうだわ」

　皮肉っぽく、冗談めかして放った言葉は、胸の内の感情を表に出さないため。
今、フランの胸は、憐憫やら罪悪感やら悲哀やらといった感情で一杯で、それが溢れ出さないように抑えておくのに必死なのだ。
それに、どの道あの状態から回復してくれなければ、どうしようもない。
ただ、果たして今のフランの言葉はマミに届いたのだろうか？

　答えは否。
マミは先程と変わらず、声にならない声を上げながら、ゆっくりとした動きでもがくだけ。
まるで死にかけの虫みたいだ。

<<前のレス[*]｜次のレス[#]>>

1002Res/825.14 KB

↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。

VIPサービス増築中！
携帯うpろだ|隙間うpろだ