過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ -SS速報VIP

過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ

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736:1[saga ]
2013/08/25(日) 23:48:23.23 ID:uCPr6CD50

「くそっ。なんだよここ」

　杏子が悪態を吐き捨てる。その隣で、咲夜も殺気立っていた。
先程マミにやられた右手首を押さえながらも、その体から溢れる闘志は少しも衰えていないようだ。
初めて見るのだろうか、魔女の結界の中で、いつも以上に用心深くなっているらしい。
さらに、視界の端でまどかがほむらに寄り添うのも見えた。
ほむらはほむらで、グリーフシードを睨みながら、まどかを庇うように後ろにやる。

　ただ、マミの姿が見えない。
さっきの爆風で吹き飛ばされて、どこかへ行ってしまったのだろうか？

　見回すと、後ろにある巨大なワッフルの下に転がって、呻き声をあげていた。
未だ体は変に捻じれたままで、これ以上このままにしておくのは可哀想だ。

　と、フランがそう思った時、杏子が振り返って、怒りに滾る目でフランを見下ろした。
その視線に気が付いたフランも、全く動じずに、静かに杏子を見返す。

「どういうつもりだよ！？」

「こういうつもりよ」

　まともに受け答える気のないフランは、杏子の怒鳴り声にも適当な調子で返しただけ。

　そう言って肩をすくめると、杏子の額に青筋が浮かんだ。
相当な怒りを買ったと思ったが、別に気にはならなかった。何しろ、目的は達成できたのだから。

　それに、仮に杏子が襲いかかって来たとしても、フランがやられることはありえない。
何故なら、今この場限りではあるものの、フランに抗える者は誰もいないからだ。

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