過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ -SS速報VIP

過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカⅢ

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737:1[saga ]
2013/08/25(日) 23:50:16.43 ID:uCPr6CD50
　そもそも、フランは結界の中でないと力を取り戻せない。
だから、あの病院での一軒の後、その場に居た全員がマミの吸血鬼化に気を取られている間にグリーフシードを回収し、
自分の安全のための保険として持っていたのだ。
もう一つ、グリーフシードの解析をする、という理由もあったのだが、それは既に済んでいることだったので大して重要ではない。

　それはともかく、その後、マミとのいざこざがあり、マミを助けるには自分が力を戻す必要があるということが分かったので、
フランはそのグリーフシードを孵化させるべく、さやかのソウルジェムから濁りを吸い取ったのだ。
昨日の時点ではそれを満タンにするつもりはなく、マミが現れてから、さらに誰かの穢れを吸い取らして、
魔女を孵化させようと考えていたのだ。
だから、フランはわざとこの場に遅れて来た。

　まどかから、ほむらが伝えに来た内容を聞いて、フランはほむらたちがマミの居場所を突き止めたこと、
戦力として咲夜の他にほむらと杏子が居ることも把握した。
そして、待ち合わせの場所に敢えて遅れて行き、マミがどこかに行かないようにするために咲夜たちが戦い始めるのを待ったのだ。
実際には、鹿目家でディナーをご馳走になり（まどか父の作ったグラタンはほっぺたが落ちるほど美味かった）、
公園に到着したのは７時半を過ぎてからだったが、その時には既に――そしてフランの目論み通り――咲夜が戦い始めていた。

　公園に駆け付けたフランたちは、それから茂みに隠れたのだ。
加勢しようとするまどかを、何とか言い包めるのに苦労した。
何しろ、気弱な普段の言動とは裏腹に、まどかはやたら頑固だったからだ。
そちらの方が彼女の本質に近いのだろうが、お陰でフランはえらい苦労をしなければならなかった。

　それはともかく、フランたちが見ているうちに杏子も加勢し、そして何故かほむらは離れた所で見ているだけだったので、
仕方なくフランは杏子が濁りを溜めるのを待っていたのだ。
本当は、二人がうまく濁りを溜めてくれれば良かったが、杏子が気前よく魔法を使ってくれたので、
さほど問題にならなかった。
むしろ、マミが刺されたり撃たれたり、ぶっ飛ばされたりする度に飛び出そうとするまどかを抑える方に余程神経を使った。
そんな訳で、今のフランちゃんは結構疲労気味である。

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