過去ログ - 長谷川千雨「鳴護アリサ、って知ってるか?」
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149:ちさめンデュ ◆nkKJ/9pPTs[saga]
2013/06/16(日) 04:28:57.72 ID:fvpY0l480
>>148

「…おいっ!…」
「ひゃっ!?…あうあうあうあうあうっ!!」

離陸直後、只でさえ残り僅かな魔力で無理やり急上昇しようとした状態から
上条の右手に足首を掴まれ、魔力の循環不全を起こして
ガクガクガクと震動する箒に揺られた愛衣が、
しまいに異常を察して手を離した上条の側でドタンとその場に箒ごと墜落した。

「たたた…」
「あ、悪い。大丈夫か?」
「え、ええ、なんとか…」

いよいよもって意識が危険水域に達したのか、
血の気の昇った顔色で口からは見るだけで聞こえて来そうな大きな呼吸を出入りさせ、
とろぉーんと瞳を潤ませて立ち上がるやつつつとあらぬ方向に動き出した愛衣だったが、
上条の声を聞き、ぱしぱし頬を叩いて意識をつなぎ止める。

「お前には色々聞きたい事が」

「え、ええ。気持ちは分かります。でも、ここに長居は出来ません。
その場の口約束とは言え、互いの立場で交わした約束。
特にステイルは本気です。今は誤解すら許されません」

「…ああ、そうだな。悪い」

元々は桁違いに諦めが悪く小利口ではないと言う意味で頭の悪い上条が、
意外な程に素直に応じる。
それは、ステイルの事を多少なりとも知っているからでもあった。

「それではこれにて失礼します」

再びバタンと体を折った愛衣が箒に跨って飛び去っていく。
自分の説明もその通りなのだが、本当の所は、寝たい、と、
当然の要求をした一般市民に対する魔法少女にあるまじき欲求が思考の大部分を占めていた。

「とうまーっ」
「インデックス?」

その通り、声のした方から、見慣れた白い塊が上条に向けて駆け寄って来た。


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