過去ログ - 長谷川千雨「鳴護アリサ、って知ってるか?」
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622:ちさめンデュ ◆nkKJ/9pPTs[saga]
2013/08/31(土) 02:19:33.66 ID:t+VrbCFT0
>>621

「くおっ!」
(有り難うございますっ!)

一瞬だけ小太郎が視界に入り、大きな黒球が垣根を揺るがす。
その一瞬に、愛衣の目が光った。

「………エーミッタム…燃える天空っ!!!………」
「おおおおっ!!!」

そのとてつもない気配に垣根が愛衣を見据える。
次の瞬間、垣根は巨大な炎に呑み込まれた。

「くはっ、くははっくははははっ!!!」

その中心で、幾つもの羽を広げた垣根帝督が高笑いする。

「戻って来やがって、切り札は只のでっかい炎かぁ笑えるぞクソボケッ!」

羽の動き、突風、衝撃波、炎は方向を変え、
半ば光球と化して愛衣を呑み込む。

「コタロー君、大丈夫?」
「ああ…狗族の回復力ナメるなや…」

夏美の能力で一息ついて、金色まで戻った小太郎がどう聞いても大丈夫ではない声で答える。
その小太郎の目は、空中の巨大な光球に向けられる。

「………大、丈夫?………」
「あんなん、まともに食ろて大丈夫言うたらラカンのおっさんぐらいのモンやで。
俺らでも秒速で命が危ない。しかもあの野郎が言う未元物質。
愛衣姉ちゃん、火炎術者の専門技術で凌いでると思うんやけど…」

「火力さえ増やせばぶち抜けるとか思ったのかあっ!?
俺の未元物質に常識は通用しねぇ!!
灰も残さず蒸発しやがれ死に損ないがああああっっっっっ!!!」
(………やっぱり、完全じゃない………こっちの領分………)

僅かな気の緩みで灰も残らない。
光球の真ん中で、ギリギリのラインで浸食に耐えながら愛衣は全身で感じ取る。


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