過去ログ - 長谷川千雨「鳴護アリサ、って知ってるか?」
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691:ちさめンデュ ◆nkKJ/9pPTs[saga]
2013/09/11(水) 14:39:42.91 ID:ZTvlwUK60
>>690

「素人目に見たって、こんなの構想段階から言って準備も含めて一年や二年の話じゃないよね。
レディリー・タングルロード?これって、どう見ても十歳ぐらいだよね」

「オービット・ポータル社は三年前の宇宙シャトルの大事故で一度倒産の危機に立たされています。
それを金銭的に救済して支配したのが天才少女レディリー率いる投資ファンド。
確かに、形の上ではそういう事になっています。
しかし、見付からないのです、該当する中の人が」

「綾瀬、分かる様に説明してくれ」

「確かに、書類上は辻褄が合う様に経過が作られています。
しかし、実際にその通りであったと言う保障は無い。
むしろ、違うと考えた方がいい。オービット・ポータル社の状況から考えて、
その時期から今に至る迄のエンデュミオン計画と準備が記録されている通りに進んだ、
そう考えるのは非常に無理があるです」

「三年前…88の奇蹟か」

そう言って、千雨が額を抑える。又、繋がった。悪い予感しかしない。

「とある一つの要素を省いた場合、一番筋の通る説明はこの通りです。
それは、最初から徹頭徹尾、これはレディリー・タングルロードによる企画立案製作であったと」

夕映の言葉に、実験室はしんと静まり返った。

「ゆえちゃん、だからそれは…」

言いかけて、夏美は口をつぐむ。少なくとも冗談には聞こえない。

「なあ、綾瀬…」

千雨がぽつっと口に出す。

「これは、科学の事件であり魔術の事件なんだよな?」
「その通りです」
「ちょっと、一つ、ごく身近な経験則からちょっとした心当たりがあるんだが」
「奇遇ですね、私もです」

ほとんど答えは出たも同然なのだろう。夕映はそう思った。


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