過去ログ - 長谷川千雨「鳴護アリサ、って知ってるか?」
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772:ちさめンデュ ◆nkKJ/9pPTs[saga]
2013/09/21(土) 14:27:55.18 ID:5PbKEfc20
>>771

「礼を言っておいてくれ」
「おいっ!」

一言だけ告げて背を向けた土御門に、真名が珍しく荒い声を浴びせる。

「人質に取ろうとした、俺の動きを止めるためにだ」

足を止め、独り言の様に土御門は言った。

「それが何を意味するか、解らせなければならない。
あいつの筋目、待って欲しいと言うつもりはないが、
何としてでも解らせる。それだけは譲れない、絶対にだ」

本職がスナイパーでも、殴り合いで真名に勝てる者など滅多にいるものではない。
土御門も並の人間、プロから見ても弱い方ではないが、その例外に当てはまる程ではない。
力ずくで止めるか、土御門を。
真名に背を向けたままの土御門、その肩の少し上に、土御門の摘む折り鶴がつーっと浮いている。
はったりか、否か?
確実なのは、土御門の覚悟が確実だと言う事。

 ×     ×

「大丈夫ですか?」
「ええ。あなたは「本体」を直接叩く事が出来るのねぇ」

駆け寄った刹那に、食蜂が立ち上がりながら言った。

「正式に、ではありませんが。
今回は他に方法がありませんでしたので少し強引にやらせてもらいました。あなたは?」

「あの娘の脳に送られていた信号の内容とルートを解析して、
嫌いであろう信号を「本体」に逆流させたわぁ。
まあ、ヘタのついた甘くて酸っぱいパイにしても美味しい赤い玉だと言う事は理解できても
それが何であるかはよく分からない、と言うのが実際だったけどねぇ。
御坂さんも。「本体」に直接リンクして追い出したみたいだけどぉ」

「たまたまよ、狙って出来る訳じゃない。
精神と神経回路と電気と幽霊と、厳密に何が違うかなんて
本当は勉強すればする程分からなくなるんじゃないの?」
「ふふっ、その通りよぉ」


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