過去ログ - 長谷川千雨「鳴護アリサ、って知ってるか?」
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:
ちさめンデュ
◆nkKJ/9pPTs
[saga]
2013/09/24(火) 15:11:32.83 ID:A2aazpEp0
>>791
× ×
月詠から離れようとしていた建宮が、はっと振り返る。
無論、月詠が到底動けない事は確かめているし、
それでも、ここまで化け物じみた相手に背を向けながら油断はしない。
立っているのもやっとの五和もざっと槍を構える。
そこに現れたは、巫女服に長い黒髪が素晴らしく似合う背の高い妙齢の美女。
それが、真上からすとーんと着地して、月詠の体をひょいと肩に担ぎ上げる。
じりっと動こうとした五和を建宮が手で制する。
建宮も、五和も、取り巻く他の面々も、
例え万全の体調でフル装備で総掛かりを掛けても秒単位で全滅する自信に満ち溢れていた。
格が違いすぎる。
「こちらの特徴と地脈龍脈に合わせて陣形を作り、
必要以上かつ不安定な気を相手に流し込み自滅を誘う。
「神鳴殺し」、話には聞いてましたけどなぁ」
「ご先祖様の時代に、そちらさんとは不幸な歴史って奴があったのよな。
まあ、本当なら、精々下のクラスの術者しか引っ掛からないモンですがねぇ」
「それを、力に傲り焦りを見せたその隙を見逃さず
後は蟻地獄の如く術中に呑み込んで行く」
「弱き者の戦いはえぐいものよ」
「既に独立して仕事をしてるモンに、余り口出しするモンやおへん。
煮て食おうが焼いて食おうが言うてもええんやけど、
この醜態は強き者としての名折れ。
当分は山歩きや。少しは性根も出来上がりますやろ。よろしおすか?」
「ああー、どうぞどうぞ、どうぞお持ち帰り下さい」
「ほな、おおきに」
ひゅんと立ち去った、その後に思い出に焼き付けられたその笑みは、
完璧に美しく、そして、指一本をも動かす事を許さぬ程に圧倒的なものだった。
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