過去ログ - 長谷川千雨「鳴護アリサ、って知ってるか?」
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86:ちさめンデュ ◆nkKJ/9pPTs[saga]
2013/06/06(木) 02:34:13.91 ID:4PU4+Hco0
>>85

「私も知り得る限りの情報を上に上げて調査を促しましたが、
お互い政治的なパイプのある大勢力同士だけに簡単にはいかない。

しかし、明らかに中枢に近い所に危険な徴候がある。
半ば魔法使いとしての勘ですが、私の見る限りそれは確かです。
特にあちら、欧州における表と裏の影響力を考えると、それはとても看過できない」

「何でそんな物騒な話になってるんだ、十字教ってのは?」
「一つには、ネギ先生です」

千雨の問いに、愛衣が応じる。

 ×     ×

「彼ら、魔法協会の最大の強みは魔法世界との外交権を握っている事なんだよ」
「魔法、世界?」

「そうなんだよ。イギリスにも一つ出入り口があるんだけど、
日本でもこの間テレビのアニメで紹介していたね。
日本の民話にしばしば出て来る迷った先の異界を日本の湯女文化に結び付けて表現していた…」

「えーと、つまりあれか、浦島太郎とか、あれも桃太郎みたいな実は魔導書だとか?
山ん中で霧の向こうはあっちの世界だったとかそういう…」

「そう、それ。十字教が一時期頑なな事をしていた事もあって、
魔法協会は、そういう世界の中でも最も大規模な所との
伝統的な結びつきを今に至るまで維持し続けて魔術の発展に貢献してきた。
連綿と続く魔術の直接的な継承と言う意味では、十字教関係を超えるんだよ」

「あっちの世界と交信出来る老舗の魔法使いの集まりか」
「うん。入口が開く事自体が時間的に限られているから
あっちの世界に行くのは難しいんだけど、その近くの魔法学校には行ったんだよ。
ネセサリウスとも外交関係は結んでいるし、貴重な伝統魔術の宝庫だから。
「禁書目録」には相応しい場所だったんだよ」

そう言ったインデックスは、ふふっと優しい笑みを浮かべた。
それは思い出し笑い、何か楽しい思い出でもあったのだろうか。
そう、思い出。それは上条とインデックスにとって人一倍深い意味を持つ言葉。
それを考えると、この様な表情を作る事が出来る、そんな期間は非常に限られる筈だ。


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