過去ログ - 長谷川千雨「鳴護アリサ、って知ってるか?」
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875:ちさめンデュ ◆nkKJ/9pPTs[saga]
2013/10/11(金) 04:02:28.11 ID:hmjXf31f0
>>874

 ×     ×

「もう、いないわよね」

次々と襲いかかって来る巨大怪虫を電撃で薙ぎ倒しつつ、
その隙を突いて取り憑いて来る変態に間一髪逃げられ続けている御坂美琴が、
肩で息をしながら言った。

「モフフフ、お疲れモードかネ?」
「くっ」

その美琴の前で、頭の後ろで手を組んで悠々と言うパイオ・ツゥに美琴は殺意に近い眼差しを向ける。
しかし、その正体を知らない美琴でもパイオ・ツゥが只者ではない事は分かる。

学園都市レベル5第三位、最強のエレクトロマスターである御坂美琴は、
例えではなく理屈として触れる事それ自体が難しい。
にも関わらず、パイオ・ツゥはその第三位の電磁防壁をかいくぐる様にして
命懸けのアタックを繰り返し、そして半ば近くまで成功している。

「モフフゥゥーーーーーッッッッッ!!!」
「おおおおおおおおっ!!!!!」

トンネルエリアの真ん中で、二人が交差する。
間一髪、御坂美琴は我が身に伸びた魔の手を交わし、
すれ違い様に電撃を浴びせるがそれも間一髪交わされていた。

(…フェイント…)

すれ違った美琴は腕で汗を拭いながら改めて舌を巻く。
普通に近づいて来るだけの相手なら、速度がどうあれ接触直前に放電してやれば片が付く。
だが、この相手はそれを見越して、
何等かのフェイントで美琴の鋭敏な感覚すらごまして見せた。

そして、そのほんの一瞬、一瞬だけの隙をかいくぐって来たのだが、それだけでも十分に脅威。
それはまさしく毒手。掴まったら終わりと言うその片鱗を美琴は既に知っている。
思い出してぶるりと震える。


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