過去ログ - 長谷川千雨「鳴護アリサ、って知ってるか?」
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947:ちさめンデュ ◆nkKJ/9pPTs[saga]
2013/11/08(金) 04:46:58.05 ID:80ZlGSXe0
>>946

「レバー寄越せ、レバー寄越せ…
生レバー禁止って知らねぇのかバカ鳥があっ!!」

浮上、急降下を繰り返す鷲の鳴き声が何故か千雨の頭の中で翻訳される。
それに律儀に返答しながら、千雨はゴロゴロと岩の地面を転がり鷲の爪から逃れる。

「パケットフィルタリィーング………ッ!!」

鷲は、千雨がミニステッキから放った光線を受け、
ぎりぎりと静止してから突っ込んできた。

「だああっ!力負けかよっ!!」

辛うじて爪を交わした千雨が荒い息を吐く。

岩陰に隠れ、千雨は周囲を伺う。
鷲は空中を旋回して油断無く獲物を狙っている。
今の出力で倒すのは無理らしい。
だが、持久戦をしている暇もない。刻一刻と目的地に近づいている筈だ。
宇宙で寄り道してタイミングを外すのは素人でも分かる致命傷。

「っ、とっ!?」

そして、立ち上がり動き出した千雨の脚が縺れ、転倒する。

 ×     ×

華やかな振り付けとBGM、それがむしろ静けさを強調する。
床に横たわりぴくりとも動かない千雨。
じっと見守る仲間達。

振り払おうとしても頭をよぎる、眠り姫が目覚めぬ悪夢。
夏美達の様にあの戦いを身近に見ていれば尚の事。
どうやら、この曲の終わりは近い様だ。
次は目覚めの歌になるだろうか、なるに決まっている。

「…あ…」

夏美がぽつりと呟く。
彼女達の目の前で、映像と実体の視覚情報が重なる。
アリサが膝を折り一礼する。
それは、顔に顔を寄せる様に。


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