110:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/24(金) 06:33:01.99 ID:J60wAoTTo
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書斎に行ってみて思ったのは、クローゼットには隠れられないということだった。
あまりに「あからさま」過ぎるのだ。
もし何者かがいるかもしれないという前提で家探しするとしたら、わたしならまず見逃さない。
とはいえ、他に隠れられそうな場所はない。
こんなことなら書庫に行けばよかったかもしれない。
本棚の隙間を移動しながらやり過ごすことができたかもしれないのに。
わたしはひょっとしたらと思い、本棚の裏に隠し扉でもないかと壁を触ってみた。
埃が手のひらについただけだった。
あとは書斎机の下に潜り込むこともできるが、見逃してもらえるとは限らない。
その後ろには暖炉がある。
中庭側と森側、両方の壁に窓があった。だが、廊下の窓からも見えない場所じゃない。
上手くやれば見つからないだろうが、あくまでも「上手くやれば」だ。
手間取って見つかる可能性の方が大きいように思う。
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