過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
1- 20
126:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/25(土) 06:49:00.53 ID:yZQiXNHbo

 わたしは別に、自分のことを知りたいわけじゃないのだ。そのことに気付いた。
 シラユキと一緒に暮らせれば、それでいい。

 なのにどうして、そっとしておいてくれないんだろう。
 誰が、わたしたちの生活を壊そうとしているんだろう。
 いったいなぜ、わたしたちの生活に変化をくわえようとするんだろう。

 どうして、こんなふうに、見ず知らずの男に、観察されたり、好き勝手言われなくちゃいけないんだろう。
 
「あのメイドのことは信頼しすぎるなよ」

 男は、付け加えるように言った。わたしは顔をあげて彼を見た。
 どうして彼が、そんなことを言うのだ。
 
 泣き出したいような、笑い出したいような、よく分からない気持ちだった。

「あいつがなんなのかは知らないが、それでも『ここ』の住人ってことは確かなんだ。
 引きずり込まれると、戻れなくなる。絶対に信用するな」

 わたしは、結局笑った。

「その言葉を、わたしが信用すると思うの?」



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
633Res/436.26 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice