183:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 06:55:33.71 ID:wqPpjqSYo
◇
ツキがこの屋敷にやってきてから、何日か経った。
彼は驚くほどこの屋敷の生活に馴染んだ。
そういう適正でもあるのかと思うほどに。
でも、屋敷で生活することに適正というものがあるのかどうか、わたしには分からなかった。
最初は警戒していたわたしも、彼の態度があまりに柔らかいものだから、変に気疲れしてしまった。
最初の頃こそ皮肉めいた口調でわたしに接していたが、すぐにそういった棘はなくなった。
こっちが不思議に思うくらいだった。
この屋敷にやってきてからツキがやったことと言えば、本を読むこと、音楽を聴くこと。
それからわたしやシラユキと言葉を交わすことくらいだった。
そのほかには、屋敷や森を散策する程度。
まるで何かを探すような様子だった。
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