221:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 07:12:09.14 ID:R3N8s+H6o
◇
階段を途中まで降りたとき、話し声がするのに聞こえた。
声だけで分かる。シラユキとツキが、玄関ホールで話をしていた。
ツキが、何か、声を荒げている。
シラユキはそれに対して戸惑っているようだった。
止めに行こうと思ったけれど、今そういった会話に巻き込まれると、冷静でいられない気がした。
わたしは身動きもとれずに、その場にとどまった。
「どうすればいいんだ?」
何かを焦っているような声で、ツキは言った。
「俺はもう何が何だか分からない。何をどうすればいいんだ? どうすれば元に戻るんだ?
何が原因でこんなことになったんだろう。なあ、誰のせいだ? いったいなぜこうなった?」
シラユキは答えなかった。ただ静かに息を呑んだだけだった。
「シラユキ。シラユキ、お前はシラユキなんだよな? あの、シラユキだな?」
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