過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/19(日) 10:00:49.70 ID:6wN2+WcTo



 雨は一日中降り続いていた。
 わたしはその日、本を読むことも音楽を聴くことも、結局ほとんどできなかった。
 
 夕飯をとってお風呂に入ったあとも、気分は朝と同じだった。
 諦めて早々に眠ってしまおうと思ったのに、いつもは気にならない雨の音が、今日は妙に耳を突く。

 それでもベッドの中で瞼を閉じていると、睡魔が徐々に体を麻痺させていった。

 夢。夢を今夜も見るんだろうか?
 わたしはあの声を、起きている間中、ずっと思い出すことができる。
 ずっと耳元で、ささやき続けているような気さえするのだ。

 駄目だ、と。
 そこにいては駄目だ、と言うみたいに。
 
 妙に眠るのが怖くなって、わたしはベッドを抜け出した。




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