24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/19(日) 10:01:18.56 ID:6wN2+WcTo
廊下に出るとひどく薄暗い。夜は知らぬ間に深まっている。
もともとこの屋敷では、時間の流れというものがひどく曖昧だ。
時計が、極端に少ない。些末なことと言えば些末なことだ。
わたしはこの屋敷で生活し続けるかぎり、正確な時間を必要としないのだから。
シラユキの寝室は、一階の、厨房のすぐそばにあった。
わたしは足音を立てないように絨毯の上を滑るように歩いた。
廊下の壁のランプの灯りを頼りに、わたしは彼女のもとを目指した。
部屋の扉をノックすると、返事が聞こえなかった。
わたしは少し待ってから、ノブをゆっくりと捻る。
どこか、悪いことをしているような気分だった。
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