過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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285:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/04(火) 07:47:50.93 ID:10ecUgk1o

「では、まだ生きて帰る術があると聞いても、あなたは嫌がるだけなのでしょうね」

 その言葉に、彼女の言う通り、嫌な気持ちになる。
 選択の余地がないこと、選択が終わったあとだからこそ、解放されたと言えるのだ。
 選択の余地があるあいだは、わたしは考え続けなければならない。

 もう、そういうのは、うんざりだ。

 シラユキはわたしの気持ちを知ってか知らずが、話を続けた。

「いくつか、話さなければならないことが残っています。
 あなたがさまざまなことが思い出したのも、そういうタイミングだからでしょう。
 それを思えば、あまりにもお誂え向きと言えるかもしれない。そろそろ終わりが近づいているということでしょう」

 わたしが不審に思っていると、彼女は困ったように笑った。

「大丈夫。迷いがないなら、話は簡単です」

 それから彼女は、いつものように微笑む。

「この世界についての話をしましょう」




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