過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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296:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/05(水) 05:39:41.39 ID:YX4Y62yro

「わたしは、あなたを丘の下から隔離して、できるだけ街から遠ざけるように行動してきました。
 それはたぶん、この選択を迫るためのこと、だと思います。現実を望んだときは、現実に帰れるように。
 わたしはその為の保険のようなもの、なんだと思います」

「なんだか釈然としないけど、つまりあなたも、わたしが勝手に生み出した存在ってこと?」

「……もちろん、わたしにも意思や感情はあります。独立した一個の存在です。
 ですが、そういうふうに作られたんだということは、状況的に想像ができます」

「それで?」

「もし本当に、この世界に居続けることを、あなたが望んでいるなら、自分で選択の余地を残すでしょうか?」

 わたしは溜め息をつきたくなった。
 



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