過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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312:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/06(木) 06:34:16.58 ID:4Z+Lx22no

「シラユキ」

 呼びかけると、彼女は意外そうに顔をあげた。

 彼女はわたしの声に、どこか戸惑ったような表情を見せた。
 当然と言えば当然か。
 この屋敷に来てから、ここまではっきりとした意思を持ったことはなかった気がした。

「この世界に、出口はあるの?」

 彼女は怪訝そうにしながらも、答えをよこした。

「あります。そうでなくては、あなたが現実に帰ることができませんから。それでは、保険が機能しません」

「そこから、ツキも現実に帰れるの?」

「……おそらくは」

「分かった」




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