過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:23:30.22 ID:kVieGjdco

 わたしは階段の半ばに座り込んで、その声が止むのを待った。
 まるで影がささやきあっているような声だった。上手に聞き取れない。聞き取りたくもなかった。
 雷がまた響く。わたしは瞼を閉じてぎゅっと耐える。いったい何が起こってるんだろう?

 声はひそひそと話を続けている。その片方がシラユキのものだと、なんとなくわかった。
 話は長くかかっている。そう感じただけかもしれない。早く終わってほしいとわたしは思った。

 やがてその声は途切れた。わたしは少し待ってから、立ち上がって階段を下りる。
 足元の感触がふわふわとしている気がした。

「おいおい、大丈夫か?」

「うん」

 ――?

 わたしは振り向いた。でも、誰もいない。当たり前だ。
 



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