過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:27:46.76 ID:kVieGjdco

 わたしは判断に困った。それじゃあまるで、わたしがここにいることを、誰も知らないみたいだ。
 ……いや、そうなのかもしれない。わたしは誰とも、会ったことがないのだから。
 でも、だとすると、シラユキは街のひとびとに、わたしの存在を隠していることになるんだろうか。

 わたしはどう答えようか迷ったけれど、彼女の表情は真剣だった。
 気圧されるように頷くと、シラユキは安堵したように息を吐いた。

「ありがとう、ございます」

 わたしはその声に頷いたけれど、素直に納得できない何かがあった。
 シラユキは、わたしに何を隠しているんだろう。

 でも、わたしはそれを、知りたいのだろうか?

 わたしはただ、ここで彼女と穏やかに暮らせれば、それでいいはずなのだ。
 ただ、それだけで。




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