過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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487:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/16(日) 07:41:24.32 ID:2Yrmim71o

 わたしは少し考えてから、彼の疑問に答えた。

「あなたの価値とか、世界そのものの価値とか、関係ないんだよ、ツキ。
 わたしはただ、わたしとして生きるのが嫌になったから、死んでしまいたいの。
 自分が上手くいかないから、死んでしまいたいの。もう、価値とは関係ないんだよ」

「そんなこと、俺が知るか」

 わたしの答えに対して即座にそう言い切ると、彼は促すように頭を揺すった。

「いずれにしたって順番は決まっている。お前が死ねば、俺は死ぬんだ」

 順番。
 わたしが死ねば、彼は死ぬ。
 その順番は決まっているのに、なぜ、わたしが彼を殺すことになるんだろう?
 
「なぜ、そんなことになるの?」

「嫌になったからだよ」

 わたしはそれ以上、何を言うべきなのか分からなかった。



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