過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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544:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/21(金) 02:40:10.10 ID:gFrmtBDeo

 わたしは息を呑んだ。
 急に、目の前の少女が、得体の知れない怪物のように見えた。

「それは、ツキが殺される瞬間を、ということ?」

「……え?」

 わたしの疑問に、彼女はきょとんとした顔をする。

「あ、ちがいます、ちがいます。そうではなくて……。今の言い方だと、たしかにそう聞こえたかもしれませんが」

 彼女は苦笑する。わたしは少しほっとした。
 
「ツキの処刑に対して、あなたがどんな反応を見せるか、確認したかったんです」

「……同じに、聞こえるんだけど?」

「えっと、つまり、あなたがツキを助けたいと思うかどうか、確認したかったんです」

「わたしはずっと、ツキを助けたいって言ってたよね?」

「はい。口先では」

 毒のない笑みを浮かべるシラユキに、わたしは内心ぎくりとした。




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