546:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/21(金) 02:42:33.83 ID:gFrmtBDeo
「あなたが死に傾けば傾くほど、ツキもわたしも、そうした結果を想像することができました。
擬似的に未来を感じ取ることができたわけです。あなたが死んだ結果として、ツキは死に蝕まれる。
そうである以上、“あなたの死の影響”からツキを助けるには、あなたが死なない以外に方法はないんです」
……よく、分からなかった。
分からなかったけれど、なんとなく、彼女がひとつの結論を示唆していることは伝わってくる。
「あなたがその決断を下すのかどうか、確認したかったんです。
だからあえてあのタイミングで広場に向かった。結局あなたは、自分の死を覆す気にはならなかったようですけど」
そうだ。
あのときわたしは、自分の死はそのままに、ツキの生を確定させようとした。
「その後のツキの行動は、ちょっと予想外でしたね。あんなことをする体力が残っているとは思っていませんでした。
それにさっきも言いましたけど……住人たちの警戒の薄さが、あんなことを可能にさせたんだと思います。
まして、あなたが直接ツキを処刑する立場になるとは、正直思っていませんでした」
内心どきどきしていましたよ、と、シラユキは平然とした様子で言う。
「ひょっとしたら、あなたがツキを殺しちゃうんじゃないかって思いました」
冗談には、聞こえない。
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