過去ログ - 【マジェプリ】もしもイズルが一週間いなかったら
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290: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/06/19(水) 15:40:34.67 ID:Qr4C6Lv40
「えーっ!」

宇宙ステーションスターローズの食堂前で、私の隣でタマキが素っ頓狂な声を上げた。
うなだれた彼女に丸い背中を眺めつつ、私も内心ため息を吐いた。
いつもは開いている食堂の入口のガラス戸は閉まり、真ん中の辺りに一枚の張り紙があった。

『本日、年に一度の食堂の大掃除のため、休ませていただきます。申し訳ございません――従業員一同』

そう、今日は食堂は開いていない。
街へ出るなりして食事を済ませてくれ、ということだ。
仕方ない、と私は思った。
ここでタマキと食事をする約束だったが、街に出るしかないだろう。

「行きましょう、タマキ」

私はそう促すと、さっさと振り向いて歩き出そうとする。
いつまでもここにいたってお腹は空くだけだ。

「えー……」

私の後ろで、タマキがとても不満そうな声を出している。
どうしたんだろう。別に街にも食事のできる店はいくらでもあるはずだけれど。

「どうかしたの?」

私が振り返って聞いてみると、タマキはやはり不服そうな顔で私の顔を見つめていた。
タマキはゆっくりと口を開く。

「…塩辛」

「え?」

「おいしい塩辛、ここにしかないんだもん」

…あぁ、なるほど。
ようやく言いたいことが分かって、私は少し、困った。


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