過去ログ - 【マジェプリ】もしもイズルが一週間いなかったら
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761: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/07/18(木) 21:08:09.15 ID:Pl2E6QiQ0
「お客様、お困りでしょうか」

いつの間にか、隣に店員さんが立っていた。
何やら見た目の割にずいぶんと落ち着いた雰囲気のお姉さんに対して、私は急な声につい慌ててしまう。

「は、はい…あの、この中で一番良いモノって何でしょうか?」

私の妙に上ずった声に、お姉さんは何も反応せず、少しばかり品物を眺めてから、いくつかの品を見せてくれた。
いわく、昔アナログな方式でマンガを描いていた『マンガの神様』と呼ばれる人の品物なのだそうだ。
少しだけ触らせてもらうと、なるほど、確かにそれほど昔の品物だというのに、他の新品よりもむしろ輝いて見える。
きっと、これの持ち主であった人は本当にマンガを描くことが好きだったのだろう。道具の手入れは完璧だった。

私はあっさりとそれらの品を買うことを決めた。
変に迷っても仕方ない、ということもあるけれど、『マンガの神様』という言葉が気に入った。
それだけの人が使っていたのだ。きっと、イズルのマンガを良くしてくれる。持ち込みを、上手くいくようにしてくれる。
ガラにもない、そんなオカルトめいたことを思って、私はそれらを手に入れた。

レジで、「彼へのプレゼントかしら?」なんてことを聞かれて、言葉に詰まったりもしたけれど、問題なく買い物は終わった。
イズルとは、別にそんな関係じゃない。ただ、仲間として、お見舞いしてあげようと思っただけのことだ。


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