過去ログ - モバP「アイドルたちの奇妙なお話」
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/20(月) 23:43:18.92 ID:I96lWZFz0
【ワタシキレイデショウ?】


楓「♪」

子猫「ミャア♪ミャオン」

楓「かわいい子猫です。かわいくて仕方がないので、少し意地悪をしてみましょうか。この鏡で」

子猫「??? ミャウ? ミャッ♪」

楓「ふふ、いい反応です。このように子猫の前に鏡を置くと、子猫は鏡に映った自分の姿を不思議そうな顔で眺めるものです」

楓「鏡に映る自分を自分と認識できずにじゃれようとしたり、おどおどしたりする様子に、人は微笑ましいという思いを持ちます」

楓「ああ、微笑ましい。かわいらしい。そう思うのは、子猫の認識が間違っているから」

楓「人はそこに疑問を持ちません。『鏡とは今の自分の姿を映すもの』。その認識が正しい、と信じているのです」

楓「……少々話は変わりますが、本来鏡ではないものが、鏡の役割を果たすことがありますね」

楓「パソコンのディスプレイ、スマホの画面、よく磨かれた床。そして……夜の電車の窓ガラス」

楓「予期せずガラスに映り込んだ自分の姿を見て、一瞬それが自分ではないような感覚を抱いた。そんな経験はないでしょうか」

楓「『姿見』と表現を変えるなら、鏡は私たちの暮らしのあらゆる場面で、密かに私たちを映しており」

楓「むしろ私たちは絶えず『鏡に映されている』。そうとも言えるのかもしれません」

楓「今からご紹介する奇妙な世界は、そんな鏡の幻術に絡め取られた美しいアイドルの物語」

楓「美しさゆえにいっそう際立つ、ある悲劇の形です」

子猫「ミャウン♪」


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