過去ログ - モバP「アイドルたちの奇妙なお話」
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3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/20(月) 23:44:42.05 ID:I96lWZFz0
「はいッ今ので今日の撮影は終了ッ! 今日もいい絵たくさんいただきました!」
不必要に意気のいいカメラマンのその一言で、しんと張り詰めていた部屋の空気が一気に緩む。その空気の変化から一呼吸
遅れて、被写体としてレンズを向けられていた彼女はホッとひとつ、安堵の吐息をついた。その弛緩を待っていたようなタイ
ミングで、Pは彼女のもとに駆け寄る。
「久美子、お疲れさん! ほら、水飲むか?」
「あ、P。ふふ、いつも絶妙のタイミングね。ありがと」
Pからペットボトルのミネラルウォーターを受け取ると、控えめにこくんと一口。だが緊張して喉が渇いていたのだろう。もう
一度ペットボトルに口をつけ、こくんこくんともう一口。脈動する喉のラインは美しく、またどこか扇情的な香りも漂う彼女。
松山久美子。CGプロ目下売り出し中の新人アイドル。類稀な美貌を持って生まれ、またいつもキレイの探究を忘れない
努力家の彼女は、今回のような水着グラビアもこなす一方、女優や化粧品のCMといった方向でも露出を始めた売れっ子である。
「ねえP。今日の私はどうだったかな。前よりよくなってたと思う?」
「ん? ああ、まあ……そうだなあ……うーんと」
「何? あまりよくなかった? はっきり言ってくれるほうが嬉しいわ」
「いやまあその……とりあえず、まずは着替えようぜ? 久美子」
撮影用のビキニにパーカー一枚羽織っただけの姿でPに真面目に迫っていたことに気づき、久美子は赤面しながらいそいそ
と着がえに走る。その後ろ姿をPもまた赤面しながら見送った後、ムダに元気なカメラマンやスタッフと今日の撮影について
ひとしきり歓談しながら、久美子の着がえが終わるのを待つことにした。
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