過去ログ - 一護「…あ」 フレンダ「…え?」
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81:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/11(火) 00:24:34.90 ID:CWkcaF2p0
「…お前、ヘタレだな」
苦笑した一護の表情が、そこで固まった
気付いたのだろう…私の身体が、溶けるように背景と一つとなっていっていることに
「あぁ〜あ、結局、意味なんて無かったってわけよ」
「黒崎の卒業まで待ってほしい…」ついさっき、私が言った言葉が、何の意味もないものへと変わっていく
最後の最後で、神様もいいことをしてくれたのかもしれない。黒崎の受験の邪魔をしたくなかった私の意を、くんでくれたのだろう…
「…結局、決まらない最後だったわね…リビングの壁を背景に、ニュースの天気予報をBGMに成仏なんて」
私の未練…死にたくない、という、単純明快で、大なり小なり、誰でも抱いているであろう未練…
死ぬことを…この世を離れることを決意すれば、それだけで成仏してしまうような、ちっぽけな未練…
それが、私をこの世に繋ぎ止めていた最後の鎖…最後の、命綱…
「ま、私みたいな人間には、お似合いの最後かもしれないけど」
「そうだな…お前みたいな普通の人間は、夕日をバックに消えていったり、満天の夜空に溶けていったりは出来ねぇよ」
気取ったような作り笑顔も、涙のせいで台なしだった
そういえば、黒崎と友達になった時も、やたら芝居がかったことを言ってたっけ…
あの時、私は何て言ったんだっけ…なんて、忘れてもいないことを思い返す
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