過去ログ - 魔法使い「勇者がどうして『雷』を使えるか、知ってる?」
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30: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2013/05/23(木) 00:22:39.23 ID:4RdAMvYao
回復を終えると、戦士はすぐに、再び前に出た。
その間も魔界騎士は動かず、攻撃の予備動作さえも行わなかった。

僧侶「……『盾に、祝福を』」

更に詠唱を続けた僧侶が、戦士の背に光を放つ。
呪文の効果は、『防御力上昇』。
だが、あの打ち込みにはたしてどれほどの効き目があるのかも分からない。

魔界騎士「もう良いのか? 『人間』」

戦士「あぁ。待ってくれるとは意外だな、『魔族』」

魔界騎士「必要なら回復するがいい、道具(アイテム)を使え、態勢を立て直したいならそうするが良い。
      後ろから斬らねばならぬ程、不足してなどいない。……全てを無駄に終わらせてやるだけの事」

戦士「やれるのなら……なっ!」

初動は――――先手を打つつもりで挑んでも、それで尚も魔界騎士が上回ってしまった。
だが、やや上段から袈裟懸けに振り下ろされた剣は『見えた』。
剣の軌道、迎撃点を見計らい――――隼の狩るがごときの素早さで、打ち上げる。
その刃は瞬きの間に、二度の斬撃。
さしもの魔剣士の刃も、軌道上から直上への剣には耐えられず、切っ先が虚しく跳ね上がった。

戦士「取ったぞ!」

引き起こした剣で、がら空きの右腹へ斬り込む。
だが。

まさしく、歯が立たぬまま。
剣が、弾き返されてしまった。


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