過去ログ - 魔法使い「勇者がどうして『雷』を使えるか、知ってる?」
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31: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2013/05/23(木) 00:23:12.03 ID:4RdAMvYao
戦士「な、に……!?」

それによって体勢を崩してしまい、後ろへよろけた姿になる。
硬い、などという次元では無く――――歴戦の戦士をして、『不可能』という言葉さえ脳裏を過ぎったほどだ。
よたつく動きの最中、魔界騎士が引き戻した剣を振りかぶるのが見える。
だが、その視線は戦士ではなく――――距離にして3mは離れた、僧侶と魔法使い。

戦士「避けろっ!」

叫びを聞くよりも早く、魔法使いの背筋に悪寒が走る。
吐き気さえ感じる程のそれに駆り立てられるままに、魔力の防壁を発動して僧侶と自身を護る。
構築が間に合うとほぼ同時に、魔剣が逆胴を抜くように虚空を薙ぎ――――そして。

氷の刃が二人を襲い、魔力の防壁に突き刺さって次々と砕ける。
極地の風のように鋭く冷たい冷気が防壁を越えて二人に襲いかかり、漏らした悲鳴は白く凍てついた。
絨毯は霜柱のように凍り付き、宙空には氷晶さえ舞い散っている。

僧侶「きゃっ……!」

魔法使い「ビビってんじゃないっ! 『あれ』使いなさいよ!」

魔法使いの激に応えるように、僧侶は目を閉じ、杖を前に突き出すようにして集中する。
それは敵へと向けられ、しかし殺意は帯びないまま、魔力が高まっていく。
戦士が体勢を整えると同時に、その『呪文』が完成した。

――――『呪文封印』の呪文。


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